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有限会社オフィス山本
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歳をとることは、異文化へ入る?!

国文化の違いや、業種の文化の違いなど、あらゆる違いをつなげるお手伝いをしています。つまり、異文化マネジメント関連の仕事で、それを生業の主軸にしています。そんな私としては、背景の違う人との交流には、まず相手の価値観を学び相手を理解することが先決と学び、そしてそれを伝えてきました。

さて先日、私のお茶の先生と雑談をしておりました。その中で先生がおっしゃるには「本当の楽しみは80代になってからではないかと思うのよ。。。だからこれからが楽しみ。大切に生きて行こうと思って。。。。」

これには脱帽しました。実はこの数年先生は体調を崩し、お辛いことが続いてきた方のお言葉か、と感動すら覚えたのです。多くの人が80になった途端、ガクッときたり、元気を失うことが多い中でこうおっしゃる我が先生は「あっぱれ!」と言いたくなりました。

そして先生から元気をいただきお宅を後にしその帰り道、時々お会いする近所の年配の女性が上り坂を買い物カートを引きながら歩いて来られるのを目にしました。一瞬迷った後、「お手伝いいたしましょうか」と声をかけますと「あ、ありがとうね!でもね、今、動かないと寝たきりになってしまうでしょ!?」と明るい大きなお声でお応えしてになりました。空気が和んだことを感じた私は失礼かなと思いながら「おいくつですか、、、お子様はいらっしゃいますか」と尋ねてみました。「86歳になったのよー。私に子供はいないの。こうやって声かけられるとお喋りができるから嬉しい。おしゃべりさせてくれてありがとう。これからもどうぞよろしくお願いしますね!」と深々とこの私にお辞儀をしながら、大きなお声と明るい表情で言われたのです。

この方からもまた元気と希望をいただき、心が軽く感じられました。そして私もお二人にあやかりたいものだと思いました。お二人の今の価値観や心情を私が分かり得ることはないでしょう。ただできることは、お話を聞かせていただくだけです。

私は、常々、自分が歳をとることはある意味で、文化の違う世界に足を踏み入れていくのだろう、と考えています。だから、仕事を通して学んだ異文化でのコツや異文化対策をこれからの自分の人生に活用できるのではないかと、ちょっとワクワクし、楽しみでもあります。